Phase 1: お薬と向き合う — 第4回
連載の進み具合4 / 14
加藤

整形外科専門医・加藤裕幸

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「もう良くなったから、やめていい?」— 続けるということ

体調もいいし、もう大丈夫な気がするから、お薬をやめたい。自然な気持ちだと思います。ただ、骨⁠粗⁠鬆⁠症では、良くなった実感と骨が丈夫になったかどうかは別のことです。


しばらく治療を続けた方から、よくこう聞かれます。

「先生、おかげさまで調子もいいですし……もう、お薬はやめてもいいでしょうか」

飲んでいても何も感じないお薬を何年も続けるのは、大変なことです。ただ、骨⁠粗⁠鬆⁠症はもともと痛みも自覚症状もない「静かな病気」です。体調がいいことと骨が丈夫になったことは、必ずしも同じではありません。

診察室で、医師が骨密度の経過グラフを見せながら、年配の女性とお薬の続け方について和やかに相談している やめどきは、骨密度の数字を見ながら主治医と決めます。

お薬は「治ったから卒業」ではない

骨のお薬は、痛みを取る薬とは違います。次の骨折を防ぐために飲むものです。飲んでいて何も変わらないのは、お薬が骨を守れている証拠とも言えます。

治療を始めても1年たつまでにやめてしまう方が少なくないことは、いくつもの調査で示されています。理由は「症状がないから」「面倒だから」が多いのですが、中断すると骨折のリスクはまた高まります。やめ方のルールはお薬の種類によって大きく違うので、次の記事で整理しました。

📖 薬の続け方・やめ方・切⁠り⁠替⁠え — 骨のお薬と長く付き合うために

自己判断でやめるのがいちばん危ない

お薬の中には、自己判断で急にやめると、かえって骨がもろくなってしまうものがあります。 やめる前に、別のお薬へ切⁠り⁠替⁠える計画が必要なものもあります。

やめどきは、骨密度の数字と主治医の見立てで判断します。

やめたいと思うのは、わがままではありません。そう思ったら、自分で中断する前に、主治医にそのまま「もうやめたいんです」と伝えてください。やめるのか、続けるのか、切⁠り⁠替⁠えるのか。そこから一緒に計画を立てられます。

今⁠日できること

やめたくなったら、やめる前に主治医に「やめたい」と話してください。それがいちばん安全なやめ方です。

次回は、治療中によく心配される「歯の治療、してもいいの?」というお話をします。


この連載は一般的な情報提供を目的としたものです。診断や治療については、必ず主治医にご相談ください。

監修:加藤裕幸(整形外科専門医/東海大学医学部 医学教育学 教授)

治療継続お薬
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