Phase 1: お薬と向き合う — 第3回
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加藤

整形外科専門医・加藤裕幸

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「副作用が心配で…」— 正しく知れば、こわくない

「骨の薬であごの骨が壊れる」という記事を見て、こわくなった方⁠へ。どのくらいまれで、どう防げるのかを知ると、怖さはずっと小さくなります。


外来では、こわばった表情でこう打ち明けられることがあります。

「先生、インターネットで見たんです。骨のお薬で、あごの骨が壊れることがあるって……。私、飲み続けて大丈夫なんでしょうか」

まずお答えしたいのは、その副作用は確かにあるけれど、とてもまれだということです。お薬をやめて骨折するリスクのほうが、はるかに大きくなります。

診察室で、医師がやさしく、お薬のメリットとまれな副作用のバランスを年配の女性に説明している 副作用を知っておけば、落ち着いて続けられます。

「まれ」とは、どのくらいか

心配されている「あごの骨の副作用」は、骨⁠粗⁠鬆⁠症の治療で使う量なら、日本の調査で10万人あたり1年間に約23人です(顎骨壊死検討委員会ポジションペーパー2023)。飲み薬ではさらにまれです。

インターネットの怖い情報には、がん治療で使うけた違いに多い量の話が混ざっていることがあります。骨⁠粗⁠鬆⁠症の治療とは量も使い方も違うので、お薬の名前が同じでも別の話です。くわしい頻度と、もうひとつのサインである「太ももの痛み」については、次の記事にまとめました。

📖 骨吸収抑制薬のまれな副作用:顎骨壊死と非定型大腿骨骨折

予防できる副作用です

この副作用は、毎⁠日のお口のケアと定期的な歯科検診でリスクを大きく減らせます。そう知るだけでも、怖さはだいぶ和らぐはずです。歯医者さんには「骨のお薬を使っています」と一⁠言⁠伝えてください。

副作用の情報は、こわがるためでなく、備えるために使ってください。

いちばんのお願い

こわくなっても、自己判断でお薬をやめないでください。

私がいちばん避けたいのは、お薬をやめたあとに骨折して、そのまま寝たきりになってしまうことです。不安なときは、やめる前に主治医に「こわいんです」と話してください。お薬の種類を変えたり見直したり、できることはたくさんあります。

今⁠日できること

こわい話を見たら、やめる前に主治医に相談してください。しばらく歯科検診に行っていなければ、予約をひとつ入れておきましょう。

次回は、「もう良くなったから、やめていい?」という、治療を続けることへの疑問にお答えします。


この連載は一般的な情報提供を目的としたものです。診断や治療については、必ず主治医にご相談ください。

監修:加藤裕幸(整形外科専門医/東海大学医学部 医学教育学 教授)

副作用治療
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