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自己注射が怖い方へ — 体験者の声と実践ガイド

「注射が怖い」は当然の気持ちです。実際に自己注射を続けている方の声と、上手に打つコツをお伝えします。

「自分で注射するなんて、とてもできない」「想像しただけで手が震える」。自己注射をすすめられて、そう思うのはおかしなことではありません。多くの方が同じ気持ちから始めて、いまはご自身のペースで注射を続けています。「思ったより簡単だった」「慣れたら歯磨きと同じ」という声もよく聞きます。

ここでは、針の細さ、2つのデバイス、手順、怖さを和らげる工夫を順に説明します。

この動画はAI音声技術(Google NotebookLM)を使用して作成されています。内容は整形外科専門医が監修しています。

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このページでわかること

  • 自己注射への不安は自然なことであり、多くの方が同じ思いを持っていることがわかります
  • 注射の針がどのくらい小さいか、実際の感覚がイメージできます
  • 2種類の注射デバイス(フォルテオ、テリボン)の違いと特徴がわかります
  • 注射の手順を、ひとつずつ安心して確認できます
  • 怖さを和らげるための、先輩患者さんたちの工夫が見つかります
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怖いと思うのは当たり前です

注射は医療機関で看護師さんにしてもらうもの、と思って何十年も過ごしてきた方にとって、「自分で注射をする」のは大きなハードルです。始める前に不安を感じる方はとても多いとされていますが、同じ気持ちのまま始めた方の多くが、数回やってみて「こんなものだったんだ」と感じるようになっています。

怖いままで始めてかまいません。ご自身のペースで、少しずつ慣れていけば十分です。

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針はこんなに小さいです

自己注射と聞いて、採血や予防接種のような針を思い浮かべる方もいますが、使うのは糖尿病のインスリン注射と同じタイプのとても細い針です。その太さはおよそ0.26〜0.34mm(ミリメートル)。髪の毛よりは数倍太いものの、採血に使う針(約0.6〜0.8mm)と比べると半分以下の細さです。

刺す深さも、皮膚のすぐ下(数ミリ程度)だけです。筋肉まで届くような深い注射ではありません。

「チクッ」とする程度で、採血や予防接種よりずっと軽いと感じる方が多いようです。

髪の毛(約0.05〜0.1mm)、ペン型注射器の針(約0.26〜0.34mm)、採血の針(約0.64〜0.82mm)の切り口を同じ倍率で並べた比較図

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2つのデバイス

骨をつくる力を高めるお薬「テリパラチド」の自己注射には、2つのタイプのデバイスがあります。

フォルテオ ペン型注射器(毎⁠日⁠型)

ペンのような形で、手になじむ持ちやすいデバイスです。毎⁠日少量ずつお薬を届けて、骨形成を促します。

  • ダイヤルを回して準備する
  • 針をつける
  • 注射部位を選ぶ
  • ボタンを押して10秒間そのまま待つ

1本のペンで28日分(28回分)使えます。冷蔵庫で保存して、毎⁠日⁠決まった時間に注射します。

テリボン オートインジェクター(週2回型)

週に2回の注射で済むデバイスです。ボタンを押すだけで、針の挿入・お薬の注入・針の引き抜きまで、すべて自動で行われます。

  • 週に2回だけ
  • ボタンを押すだけのシンプル操作
  • 針を見なくてもよい設計
  • 1回使い切りタイプ

針が見えないので、「針を見るのがどうしても怖い」という方にも使いやすい作りです。

どちらのデバイスも、使い方は医療機関で看護師さんが教えてくれます。最初の数回は一緒に練習できます。

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注射の手順(ステップバイステップ)

ステップ1:手を洗う

石けんを使って、しっかり手を洗います。

ステップ2:注射部位を選ぶ

おなか(おへその周り5cm以上離した部分)か、太ももの前面が一般的です。毎回少しずつ場所を変えてください。

自己注射の部位(おなか・太もも)

ステップ3:消毒する

アルコール綿で、注射する部分をやさしく拭きます。

ステップ4:デバイスを準備する

  • フォルテオの場合:針を取り付けて、ダイヤルを設定します
  • テリボンの場合:キャップを外します

ステップ5:注射する

  • フォルテオの場合:皮膚を軽くつまんで、ボタンを押します。10秒間そのまま待ちます
  • テリボンの場合:デバイスを肌に当てて、ボタンを押すだけです

ステップ6:終了

針を安全に処理します。医療機関からもらった専用の廃棄容器に入れてください。

すべてのステップは、最初に看護師さんが一緒にやってくれます。一人でできるようになるまで、何度でも練習できます。

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怖さを和らげるコツ

自己注射を続けている方たちの工夫です。合いそうなものを、ひとつでも試してみてください。

  • 深呼吸をする。注射の前にゆっくり3回、深呼吸をすると、体の力が抜けます
  • 注射部位を少し冷やす。保⁠冷剤をタオルに包んで軽く当てると、刺す感覚がさらに軽くなることがあります
  • 毎⁠日同じ時間にする。朝食前、歯磨きの後など、決まったタイミングにすると習慣になりやすくなります
  • テレビや音楽をつけておく。何か別のことをしながらだと、注射に意識が集中しすぎずに済みます
  • ご家族に見守ってもらう。一人が不安なら、最初はご家族のそばで打ってみてください
  • 「骨を育てている」と考える。「やらなきゃ」より「いま、骨に栄養を届けている」と思うほうが続けやすい方もいます
  • できたら「今⁠日もできた」と、ご自身をほめてください

怖さは「慣れ」で少しずつやわらぎます。最初の5回を乗り越えると、ぐっと楽になる方が多いようです。

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よくあるつまずきと対処法

「今⁠日はどうしても怖い」

無理をする必要はありません。フォルテオの場合、1日スキップしても大きな問題にはならないことが多いとされています。ただし、スキップが何度も続くときは、主治医にご相談ください。

「注射を忘れてしまった」

気づいた時点で注射してよい場合が一般的ですが、次の注射までの間隔は主治医にご確認ください。忘れ防止には、スマートフォンのアラームが手軽です。

「注射した場所が赤くなった」

軽い赤みやかゆみは、一時的なもので心配のないことがほとんどです。数日続く場合や、広がる場合は、主治医にご相談ください。

「針が怖くて見られない」

見なくてもかまいません。テリボンオートインジェクターは針が見えない作りです。フォルテオでも、顔を横に向けたまま注射している方はたくさんいます。慣れるまでは、ご家族に手順の確認だけお願いする方⁠法もあります。

「旅行中はどうすれば」

フォルテオは保⁠冷バッグに入れて持ち運ぶことができます。テリボンは週2回なので、出発前や帰宅後に合わせて調整できる場合もあります。旅行の予定がわかったら、事前に主治医にご相談ください。

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注射の管理と保存

フォルテオ ペン型注射器

  • 冷蔵庫(2〜8℃)で保存してください。凍らせないようにご注意ください
  • 使用中のペンは最大2⁠8⁠日⁠間⁠使⁠用できます
  • 冷蔵庫のドアポケットなど、取り出しやすい場所がおすすめです

テリボン オートインジェクター

  • 冷蔵庫で保存してください
  • 使用する直前に冷蔵庫から取り出します
  • 1回使い切りタイプです

使用済み針の処理

  • 医療機関から提供される専用の廃棄容器に入れてください
  • 家庭ゴミには出さないでください
  • 容器がいっぱいになったら、医療機関に持参して交換してもらってください
  • お子さんやお孫さんの手の届かない場所に保管してください
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困ったときの相談先

  • まず主治医・担当看護師に相談してください。注射の手技に関する悩みにも対応してもらえます
  • 製薬会社の患者サポートラインもあります。各社のウェブサイトに連絡先が掲載されています
  • 当サイトの注射コーストラッカーで、注射の記録管理をすることもできます

小さな不安でも、気軽に声をかけてください。

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今日からできること

  • 次の診察で、注射への不安を正直に伝えましょう。不安を知っていれば、主治医や看護師さんも説明や練習の進め方を考えやすくなります
  • デバイスの種類について、主治医に聞いてみてください。フォルテオとテリボン、どちらがご自身に合いそうか、一緒に考えてもらえます
  • ご家族にこの記事を見せてみてください。周りの方が事情を知っていると、注射を続けやすくなります
  • 注射と食事の両方で骨を支えるために、骨を強くする食事も読んでみてください
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よくある質問

Q. 本当に自分でできるようになりますか?

多くの方が、数回の練習でできるようになっています。最初は看護師さんが指導し、何度でも一緒に練習できます。それでも難しいと感じる場合は、医療機関で注射してもらう方⁠法もあるので、主治医にご相談ください。自己注射ができなくても治療は続けられます。

Q. どうしても自己注射ができない場合は?

テリボンには、週1回医療機関で注射してもらうタイプ(テリボン皮下注)もあります。自己注射が難しい場合は、通院で注射を受ける道があるので、主治医にご相談ください。注射の方⁠法より、治療を続けられることのほうが大切です。

Q. 血が出たらどうすればいいですか?

少量の出血は正常で、心配いりません。清潔な綿やガーゼで軽く押さえれば、すぐに止まることがほとんどです。出血が続く場合は、主治医にご連絡ください。

Q. お風呂の前と後、どちらがいいですか?

厳密な決まりはありませんが、清潔な状態で行ってください。入浴直後は血行がよくなり出血しやすいこともあるため、入浴前に注射する方がやや一般的とされています。ご自身の生活リズムに合わせて、主治医と相談してみてください。

Q. 家族に代わりに打ってもらってもいいですか?

自己注射は、指導を受けた方が行うのが一般的です。ご家族が代わりに注射できるかどうかは、主治医にご相談ください。ご家族への指導が受けられる場合もあります。

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参考文献

  • 日本骨⁠粗⁠鬆⁠症学⁠会⁠ ⁠編『骨⁠粗⁠鬆⁠症の予防と治療ガイドライン 2025年版』ライフサイエンス出版
  • フォルテオ皮下注キット 添付文書・患者向け使用説明書(日本イーライリリー)
  • テリボン皮下注オートインジェクター 添付文書・患者向け使用説明書(旭化成ファーマ)
  • 骨⁠粗⁠鬆⁠症財団「骨⁠粗⁠鬆⁠症の治療について」https://www.jpof.or.jp
  • Kendler DL, et al. "Effects of teriparatide and risedronate on new fractures in post-menopausal women with severe osteoporosis (VERO): a multicentre, double-blind, double-dummy, randomised controlled trial." Lancet. 2018;391(10117):230-240.

本記事の内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、特定の診断・治療を推奨するものではありません。骨の健康について気になることがあれば、主治医にご相談ください。

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医療監修

加藤裕幸(整形外科医・日本整形外科学会専門医)

東海大学医学部付属病院/湘陽かしわ台病院

最終更新:2026年10月17日

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